フリーランスのSEになって数ヶ月経った

はてなによくある退職エントリです。前職への入社時に書いたのがこれ。

 そこから約4年経ちまして、状況がブラックになったので今年の頭に独立しました。辞める時に年収分の貯金があったのでえいやと独立したんですが、その貯金も今月で倍になったし9月末は転職エントリの多いタイミングなので書いておきます。

ホワイト企業に入ったはずだったが上司が闇堕ちした

これは私が世間知らず過ぎたのだと思いますが、新卒で入ったブラックITが独立系だったので冠系=ホワイトだと思って前述のエントリを書きました。実際にも入って2年間ぐらいは、残業も少なくホワイトだったと思います。やってること自体はSEとしか言いようのない「なんでもやる」の状態ではありましたが。

状況が変わったのは2年目終わり頃に部長(=上司)が1週間ほど無断欠勤をしてから。入社した当初に親会社の出向者から「この部長は何も成し遂げたことがないから気をつけてね」と言われてたんですが、実際そうだったようです。営業出身で堂々と話し、身長も高いので一見仕事が出来そうに見えるのですが、中身は飽きっぽく忘れやすく、成果が出るまで耐えることが出来ない人でした。各種仕事を「これについては俺が握っておくから」と言って秘密にし、そのくせ忘れてチャンスを逃すのです。

ただし冠系企業の、この人に取って非常に有利な点として社長や役員がすぐ変わるんですよね。つまり、「一度部長職まで上がれば、その上の評価者自体が変わるから明確な降格がない以上は数年でやり過ごすことが出来る」んですよ。仕事は出来ないが初期印象だけはすごい(ように見せかけられる)営業育ちの部長がやっていくには最高の環境ですね。その下で実際に手を動かして仕事をする身からしたらたまったもんじゃありません。

 

私がこの会社に入ったのは「新規事業を立ち上げたいから」とのことで、会社内にノウハウがないなかで2年間で手探りでやってましたが結局売上に繋がらず、そのことが部長の無断欠勤につながったんだと思います。そしてその後、すぐに立つ売上の方法として私は売られたのでしょう。

はてなでは自明のことですが自分のフォロワー向けに解説しておくと、SESというのは派遣エンジニアのように知らない会社で働く羽目になることです。ブラックじゃ無い場合もあるのかもしれませんが、私の状況のように「今までやっていなかったのに新しくエンジニア派遣をされる」というのは大抵は人手が足りない炎上案件に入れられるので、つまりブラックです。今も働き続けている現場も、入場当初は「定時まではプロジェクトA、定時以後はプロジェクトB」を掛け持つよう指示されるという、相当な人手不足でした。

 

それでも世間知らずかつ新卒ブラック出身な私は普通に頑張って目の前の仕事をこなします。システム開発のプロジェクトはいつか終わるものですが、SESというのは人の当たり外れが大きい(本当に優秀な人は人売りされない→SESマーケットにいる人の下限がめっちゃ低い)ので、こいつは及第点だなと思われると別のプロジェクトにもアサインされて、いつまでも同じ現場にいることが出来ます。

同じ現場にいると「これ困ってるんだよねー」という相談も受けやすくなります。仕事のかたわら「御社にこういう人いませんか」という相談にも対応して自社の余り人材をお金にする現場内営業に成功していました。しかしながら残念なことに、ブラックSESの悲哀ですが、作業指示を知らない企業の人が出してくる状況に外で揉まれた経験の少ないホワイト企業社員はついていけなかったようです。上は50代から下は20代までがいつの間にかいなくなっていく状況を見てようやく「うちの会社に尊敬できる人はいない」という確信に至ります。その頃私はシステムの開発を離れ、業務部署のお手伝いで国内出張などをしていました。下請けSEという身分なのに自社も一次請けも、お金を払ってくれるお客さんのシステム部もすっ飛ばしています。特殊なパターンだと思いますがこれが独立に役立ちます。

そんな折、件の部長が「SESは儲からないからまた別のことを始める」などと言い出しました。「何も成し遂げたことがないから気をつけてね」リターンズです。

転職活動のノリで直接契約交渉をした 

別の新規事業を始めると言われていても、それが軌道に乗るまで私個人の人売り待遇はそのまんま、でも会社が評価するのは新規事業にアサインされた人たち…という、DV家庭の搾取子と愛玩子の関係のような扱いになるのは目に見えています。

目の前の仕事の山場はまだもうちょっと先で、今私が抜けるとお客さんは困るはずです。であればひとまず直接契約を持ちかけてみて、ダメだったら転職活動しよう、と独立を構想し始めます。

ここでダイレクトマーケティングですが、交渉ごとを行う際には、「自分が相手からどう見られるか」を考えて振る舞うのが得策です。 

人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている

人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている

 

振る舞いを決めるためにも自分がどうしたいかを固める必要があります。私は最初の転職以前からふろむだ先生のブログを熱心に読んでいた生粋のふろむだチャイルドです。ふろむだ先生にも読んでもらえる某所に「独立しようと思っている」旨の日記を書いて言語化し、背中を押してもらって意志を固めました。そして、私の作業計画を立てている業務部署の女性に「自社の方針が変わってここにいられなくなるかもしれない、でもここの仕事でやるべきことをやり終わっていないから直接契約をしたい」と持ちかけました。その人自身には人事権は何もなかったけれども、一緒に作戦を立てて偉い人に話を持って行き、無事にフリーランスとして続投することになりました。お客さんが私に払う単価はそれまでと同じで、つまり「給料の3倍稼げ」と言って中抜きをする会社がなくなったので月給額面が3倍になりました。

 

会社を辞める際には何も問題ありませんでした。SESもいろいろ抜け穴があるので合法にやっているところもあるはずですが、私のその当時の状況は「管理職でも無い人間を1人だけ別企業で働かせる。作業指示を同じ会社では無い1次請けや顧客が直接出す。会社が厚生労働省から労働者派遣を行う許諾を得ていない」という辺りで、労基にいけば結構いい感じに騒げそうでした。現場入りした当初は名刺も違う会社のやつ持たされてたし…。辞める半年前ぐらいから「これ違法ですよね」と訴えていた甲斐もあって「会社は辞めますが同じ現場で働き続けます」と伝えたところ何もこじれずに、伝えた月の翌月末退職で受理されました。

 

今の契約は1ヶ月単位なので「いつ切られるか分からない」という不安はあります。契約窓口の人と顔合わせをした時にも「フリーになるのが怖くないんですか?」と聞かれました。ですが、過去に若気の至りでシンガポール就労した実績があるのでその時に比べれば「最悪、また転職活動すればいいし」以上の何ものでもありません。

 

本当のところは、元々独立願望があってIT業界に入った訳じゃないし、尊敬出来る同僚と切磋琢磨して育っていける環境があれば幸せだったなーと思います。でも私は職歴ももう4社だし、情報系出身でないSEだし、性別は女性だし、キャリアの獣道みたいなものの果てで個人事業主になってしまいました。1年後の状況も分からんなーと思いながら、とりあえずは毎日通勤しています。 

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

 

2016年ギークハウスアドベントカレンダー・18日目

この記事は2016年ギークハウスアドベントカレンダーの18日目です。

都内でルームシェア可のファミリー物件を2015年2月から借り、今月解約しました。居住期間は23か月弱です。更新料の壁を超えられなかったパターンですね。

うちの話だけしようかな、と思ったんですけど前日のアーロンさんが海外色の強い記事にしていたので私もその辺のエピソードを絡めて。 

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シェアハウスの作り方についてアドバイスを求められたらこう答える

うちの作り方については前に書いたんですが、先週土曜日に初対面の男性2人がうちに来てアドバイスを乞うというイベントが発生したのでそこで言ったことを公開しておきます。私の体験ノウハウは無料ですが運営している家はサンプル数1なので信じるかどうかは各自判断してください。

目次

  • 物件探しは木曜日
  • シェアハウス運営で一番大変だったことはなんですか?
  • 入居希望者は断ってもいい
  • 民集会所でもくもく会とかありじゃね?
  • 20畳の部屋を4人ドミにしている某シェアハウスの例
  • 不動産屋を味方につけやすくする
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低温調理ガジェットを使ってカオマンガイ

海南鶏飯は、茹で鶏とその茹で汁で炊いた白米を共に皿へ盛り付けたマレーシアやシンガポール、タイなどの東南アジア周辺地域で一般的な料理。日本語では「ハイナンチキンライス」、「海南風チキンライス」などと訳されている。

海南鶏飯 - Wikipedia

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シェアハウス住民と都内でバロット(育った有精卵)を食べてきた

写真あります。人によってはグロ注意…かな

きっかけはオンライン英会話。うちでエルメのマカロンを食べ放題するという住民向けイベントをしていた際、ご招待されていた2人目住民の彼女(Sちゃん)が「ちょっと英語を勉強しないといけなくて」という話をした。4人目住民が海外MBA卒現外資勤務でうちで一番英語力があるため、その30分後にはオンライン英会話レッスンをしている場を他の人も聞くという突発イベントが発生した。

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決断できない人には「環境を変える」が劇的に効くんだなあ

約2年前にエントリに書いた後輩、今はアメリカにいる。

後輩女性に「海外行きたくて」と相談されている - 忍者力トレーニング

最初に話を聞いた感じでは「あー30歳手前ってワーホリ考えちゃうよねー」と思う程度の、よくある話だと思った。ワーホリ女性というのは、現地結婚して戻ってこないケースと憧れから覚めて戻ってくるケースに分かれていて、私なんかは完全に後者である。なので、私がするアドバイスはどうしても

まあ現地に骨を埋めないでしょ
 → だったら戻ってきてまた日本で働くでしょ
  → ブランクが再就職に不利にならないようにしておかないとね

になる。だから「行くんなら退職じゃなくてとりあえず休職にしよう」と言っていた。

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ゆる人狼会を開催しましたレポート

20人ちょっとくらい来てくれました。ありがとうございます!

品川区でドミニオンや人狼を遊びましょう(3月26日 土曜) - 忍者力を鍛えるための集団かもしれない。そうじゃないかもしれない - はてなグループ::ついったー部

facebook経由の人が多かったようです。イベント主催を本業にしている友人が招待を送ってくれたので、過半数は主催者の私にとっても初対面でした。
人狼会はえてして常連ばかりになるので、普段行っている場があるけど「あえて新しい場に行きたいと思って」という方もちらほらおられました。

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